妊活と向き合う日々
新婚旅行が終わり、その翌月、3回目の人工授精をしました。
今回は、人工授精の2日前に、初めてのシリンジ法も試してみました。
もう卵子の「数」は増えることはありません。
それなら、少しでも「質」を維持したいと思い、
前から気になっていたサプリも始めることにしました。
正直、私にとっては簡単に買える金額ではありませんでした。
それでも、妊娠できない原因が栄養不足だったら、
「あの時やっておけばよかった」と後悔する気がしたんです。
できることは全部やってみたい。そんな気持ちでした。
そして、働き方も見直しました。
フルタイムの仕事を辞め、休みやすい日雇いの仕事に変えて、
できる限りストレスを減らしながら、妊活に向き合っていました。
期待と生理
その周期の基礎体温は、珍しく生理予定日になっても体温が下がらず、
もしかしたら、って思いました。
ですが…やはり生理は来てしまいました。
心のどこかで、体外受精に進まないことを信じていたけれど、
血のついたナプキンを見た瞬間、
その希望は消え、しばらく放心状態になりました。
体外受精を前にして、揺れていた気持ち
先生からは、
「卵子が少ないから、3回やっても結果が出なければ、体外受精に進んだ方がいい」
と言われていたので、
体外受精の説明を、夫と2人で聞きに行きました。
分かりやすく説明をしてくれて、
妊娠確率は人工授精よりも上がるというメリットは理解できました。
それでも、気になってしまったのは、
痛みとお金のことです。
多くの人が平気な人工授精やエコーでさえも、強い痛みを感じるのに…
そんな私が、採卵の痛みに耐えられるのか、本当に不安だったんです。
高額療養費制度を使っても、決して安くはない金額。
そして、終わりの見えない治療。
収入が大きく減った今、体外受精に進んでもいいのか、諦めるべきか悩んで、
夫に泣きながら話しました。
夫は、いつものように「なんとかなるよ」と言ってくれました。
夫も、月に1回、仕事を休むのも大変なはずなのに、
私を支えようとしてくれていたことは分かっています。
その言葉に救われていた部分もありました。
でも、その頃の私は、不安でいっぱいでした。
痛い思いをするのも私。
通うのも私。
どこか、一人で抱え込んでいるように感じていました。
もし、私や夫が子供と過ごす未来がなくなったら...
と想像したら、とても怖かったんです。
夫は子供ができなくても仕方ないと言ってくれました。
その時の寂しそうな顔は忘れられません。
でも今振り返ると、何が一番不安だったのかはよく分かりません。
とにかく全てのことが不安になって、考えれば考えるほど、
どうすればいいか分からなくなって、
その日は、結論が出ないまま眠りました。
それでも進むと決めた
次の日の朝、少しだけ落ち着いて、夫と冷静に話し合いました。
医療保険の会社に電話をして、保険適用の期間だけなら、
保険が使えることを知りました。
体外受精に進むかどうかは、
じっくり悩んで決められたわけではありませんでした。
生理が来た直後で気持ちも揺れていて、
さらに、次の周期のためにすぐに検査が必要で、考える時間も限られていました。
やらないという選択肢も一瞬よぎりましたが、
このまま何もしないで時間だけが過ぎていって
後悔するのだけは嫌だったんです。
迷いがなくなったわけではありません。
いつまで続けられるのかも分かりません。
でも、「痛みも費用も、やってみないと分からない。
だったら、一度だけでもやってみて、それから考えよう」
そう決めて、前に進むことにしました。
今振り返ると、それは強い決意というよりも、
怖さの中で選んだ小さな一歩だったように思います。