今回は、初めての採卵について、書こうと思います。
自然周期での採卵に決定
先生に「体外受精をさせてください」と伝えた私は、
生理3日目の検査の結果、排卵誘発剤は使わずに、
自然周期で採卵してみることに決まりました。
理由は、こんな感じでした。
・卵巣を刺激すると、子宮内膜症が再発するリスクがある
・卵子の数が少なく、誘発剤を使っても、卵子が増えない可能性が高い
そして、生理が終わった頃、子宮鏡検査を受けました。
大きな異常は見られなかったものの、マイクロポリープがたくさんあり、
2週間、抗生剤を飲んで治療することが決まりました。
さらにその日は、予定より早く排卵しそうなことも分かり、
急遽2日後の日曜日に採卵することも決まりました。
本当は、日曜日は病院はお休みの日。
しかし先生が、
「月曜日より日曜日の方が、いい卵が採れるかもしれない。」
「あなたの場合は卵子が少ないから、1つでも無駄にしたくない。」
と言ってくださったんです。
採卵前日の土曜日は、去年がんで亡くなった祖母の一周忌でした。
病院が終わってから、約2時間かけて実家へ帰省しました。
その日は、初めての自己注射や座薬をすることになっていましたが、
家族と過ごせたことで、少し不安も和らいだように思います。
初めての採卵当日
採卵当日は局所麻酔があるため、朝食を抜いてくるように指示されていました。
朝、痛み止めの座薬を入れて、抗生剤を飲んで病院に向かいました。
ところが、駅に着いた頃、突然気分が悪くなり、嘔吐してしまいました。
空腹のせいだったのか、緊張のせいだったのかは分かりませんが、
それだけ当日は不安でいっぱいだったのだと思います。
病院に到着し、嘔吐したことを伝えると、薬が合わなかった可能性があるから、
他の薬に変えましょうかと言われ、他の抗生剤に変えてもらいました。
日曜日なのに、わざわざ私たちのために出勤してくださった先生や、
看護師、培養士の皆さんには、本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。
最初に内診室で、エコーと消毒、そして局所麻酔をしました。
個人的には、消毒の処置が一番痛かったです。
先生は、
「内膜症の人は、これが一番痛いみたいですね。
奥まで消毒をしないといけないんですよ。
でも、今が一番痛いときだと思いますから、頑張ってください。」
と言っていました。
麻酔も終わり、安静室に移動し、ガウンに着替えて少し休んだ後、
採卵室へ移動しました。
緊張の中、いよいよ採卵が始まりました。
覚悟はしていましたが、やはり、強い痛みはありました。
また、無意識に力が入ってしまいました。
でも、採卵自体は、心配していたより痛くありませんでした。
今回、やってみたことで、耐えられないような痛みではないことが分かりました。
採れなかった卵
採卵が終了し、安静室へ移動して待っていると、
いつもは看護師さんだけなのに、この時はわざわざ先生がやってきました。
そして...
「あのね、残念なんだけど...卵は採れなかった。
だいたい8割くらいは採れるんだけど、残りの2割に入っちゃったみたい。
だから、この後の予定は全部中止になります。」
と告げられました。
その言葉を聞いたときは、
「え?どういうこと?」
すぐには信じられないような気持ちでした。
その後、一人になって安静室で待っている間も、頭の中は混乱したままでした。
「どうして、あんなに卵胞が育っていたのに、採れなかったの?」
「じゃあ、これからどうすればいいの?」
採卵すらできないなんて、移植まで進むのにどれだけ時間がかかるんだろう。
ちゃんと移植までたどり着ける日は来るのかな。
そんなことばかり考えていました。
無事に採卵できることだけを考えて、不安や痛みも何とか乗り越えてきました。
だからこそ、「卵が採れなかった」という現実を、
すぐには受け止めることができませんでした。
失敗することもあると、頭では理解していたつもりでした。
それでも、あの時の私は、「今まで頑張ってきたことに意味はあったのかな」と考えてしまうほど、前向きにはなれませんでした。
着替えて、待合室へ行くと、夫が待っていました。
「先生から聞いたよ。今日はゆっくり帰ろうね。」
と背中をなでてくれました。
その後、診察室で、夫と2人で先生の話を聞きました。
先生は、
「自然周期でやると、どうしても、卵が採れない周期も出てくる。
卵の数は少ないけれど、質は年齢相当のはずだから、妊娠できる可能性は十分にあると思います。いい卵に出会えるまで、一緒に頑張りましょう」
と言っていました。
日曜日にまで出勤して、真っ直ぐ向き合ってくれた先生の言葉は、本当にありがたく、落ち込んでばかりいられないと思いました。
それでも、採卵すらできなかった現実は、私にとってはかなり重く、
なかなか受け止めることができませんでした。
そんな時、私は妊活について相談できるサービスのことを思い出し、
専門家に相談してみることにしました。
その言葉が、少しだけ前を向くきっかけになるとは、
この時はまだ思っていませんでした。











